音楽家のためのアレクサンダー・テクニーク
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Par chance

今日もいい1日になりますように

存在自体の強さ

11/6/2019

 
ピアニストの舘野泉さんの『絶望している暇はない −「左手のピアニスト」の超前向き思考−』という本の中に、「存在自体の強さ」という言葉が出てきて、とても印象に残りました。舘野さんは、その人が音楽している時の存在自体の強さが大切なんじゃないかと思う、とおっしゃっているのです。私は、この言葉に深い共感を覚えました。
音楽は、聴き手に何かを伝えるものです。その伝達の質を決定づけているのは、演奏している人の在り方の質だと私は思っています。それは、悲しみを表現する時には悲しそうな顔をするといった、そこまで単純なものではなくて、演奏者から滲み出て伝わってくるもの。オーラが出ていると言ったらいいのでしょうか。
私たちは、存在しているだけですでに、何らかのメッセージを発しているものです。例えば内心、怒っていれば、口に出さなくてもそうした雰囲気を醸し出してしまいますよね。雰囲気や印象、オーラなどと表現されるそれらから、私たちは互いに何かを感じ取ったり、心を動かされたりしています。
そうした質が、演奏時に適切な状態であること。これは、演奏者にとって最も大切なことではないでしょうか。そこからすべてが生まれるのですから。
以前、読んだ本の中で、グウィニス・チェンが「演奏表現で最も大切なのは、気を掌握することだ」といった趣旨のことを言っていましたが、これもまさに同じことを異なった言い方で表現しているのだと思います。
アレクサンダー・テクニークは、こうしたことについて何ができるのか。
「方向性」を使うことに熟達するにしたがって、このようなことが実感できるようになっていくでしょう。拙訳した本の著者も言っていますが、アレクサンダー・テクニークは、伝達にまつわることを扱っているのです。

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    Toko

    アレクサンダー教師でピアニスト、しまねとしこのブログです。アレクサンダー的視点から、心に残ったことを綴っています。
    ブログタイトル « Par chance »は、「幸いなことに」くらいの意味のフランス語で、何かに気づく嬉しさや、誰にとっても今日もいい1日になりますように、という願いを込めてつけました。

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